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2005年6月20日
鳥取→岡山→山口
■「核燃」居直り状態続く ウラン残土問題で、方面地区からの「撤去命令」が最高裁で確定したあとも、核燃は、依然「居直り」を続けている。何が何でも、いろいろ理由をつけては、人形峠の自事業所での「保管」「処理」はしないという。 さらには、最高裁の判決の『搬入に自治体の許可は要らない』(これは、人形峠の事業所への搬入に対して岡山県が拒否声明に関してのもの)という文言を逆手にとり、地元民や地元自治体さらには鳥取県の意向を無視して、最高裁の撤去命令をかわすため、方面から鳥取県内の他地域への『搬出・搬入』を画策している。 ■鳥取県との裁判での争い 残土を方面地区から「搬出」して、すぐ近くの麻畑地区への「搬入」という核燃のの試みに対して、鳥取県は「県立自然公園条例」に基づき禁止命令を出しました。これに対して、核燃は鳥取県に対し、禁止命令無効の訴訟を起こし、鳥取地裁で争われています。 ■制裁金6000万円を超す 「撤去命令」に従わないことに対する制裁金として核燃に対して1日あたり75万円が課せられています。5月31日現在で累積額が6,150万円になります。これは我々の税金から支払われていることになります。核燃という組織の本質を見る思いです。鳥取県の片山知事もこれに関して次のように述べています。 『約束をまず守ろうとしない、守らなくても恬として恥じない政府関係機関があるということ自体が異常だと思うんです。・・・』。 「もんじゅ」などもこのような組織が担なっていると思うと、やはり『怖い』とおもってしまいます。 これ以上、核燃に好き勝手はさせない、というのが我々の思いです。 ウラン残土問題に関して詳しくはHPをご覧下さい。 <http://homepage2.nifty.com/uran_zando/> (鳥取:土光 均)
■密かに進行する高レベル放射性廃棄物処分場 「高レベル放射性廃棄物処分場」公募開始から約2年、応募の可能性が報じられた福井県和泉村、高知県佐賀町、熊本県御所浦町等名前が上がっては消えていきました。今年に入って鹿児島県笠沙町では、市町村合併によらず独自の財政基盤を確立しようと町長が公募に応じる動きを見せました。しかし、漁業者をはじめとする多数の住民町や職労の反対により頓挫しました。町長へ持ちかけたのは、同県選出の国会議員であったといわれており、自民党では処分場建設を強力に進めるために公募制の見直しも含めた論議が出てきました。こうした中、「核に反対する津山市民会議」等の情報公開請求により核燃機構が1980年代に秘密裏に行った高レベル廃棄物処分場の調査が発覚し,関係自治体・住民に大きな衝撃を与えています。 岡山県では、「放射能のゴミはいらない!県条例を求める会」・「核のゴミはいらない美作地区住民の会」等により、2002年末から2003年初めにかけて県下全市町村長から「高レベル処分場拒否」の回答を得ました。ところが、当時の上斎原村長だけは「苦渋の選択肢の一つ」という回答でした(旧鏡野町、旧富村、旧奥津町からは拒否の回答)。旧上斎原村は1960年代から原子燃料公社、動燃、核燃との大きなつながりの中で村の運営を続けてきており、村有地(新自治体では財産区となる)に臨界事故の可能性のある施設があることや、約4万トンの劣化ウラン、ドラム缶で約1万5千本の低レベル放射性廃棄物、25万?ものウラン残土を「保管」しているという事実があります。しかし新鏡野町(3月1日発足)は「自然にやさしい虹が広がる里」(新町建設計画より)を目指すと高らかに宣言してスタートいたしました。 「放射能のゴミはいらない!県条例を求める会」が行った新町長選挙の公開質問状では両候補とも「高レベル拒否」との回答で、私たちの考えが理解されたものといえます。また、5月29日には「放射能のゴミはいらない!県条例を求める会」の呼びかけで旧上斎原村への「処分場反対ビラ」配布行動を行い、住民の方への理解を求めました。 「公募」という表の動きとともに、各地でも水面下の動きを警戒する必要があります。岡山では引き続き自治体への「高レベル処分場拒否」の取り組みをすすめています。 (核に反対する津山市民会議 中島博)
4月13日の、中電による抜き打ち的詳細調査着手を受けて、その後、4月22日には県庁前にて、3団体連絡会(現地、市民ネット、原水禁)による「知事同意」4周年抗議集会と申し入れがおこなわれました。5月に入ると「長島の自然を守る会」のよびかけで、こんな時こそと、4、5、24、25、29日と、連続的に予定地での生物観察会、スナメリウオッチングなど行われています。 5月13日付け「週刊金曜日」には、神社地問題など、上関原発をめぐる鎌田慧さんのルポが載りましたが、お目に止まりましたか。まだの方、ぜひ見て下さい。 中電は県教委からの埋蔵文化財の発掘調査の必要性の指摘を受け、委託された県埋蔵文化財センターは5月23日から、予定地に存在する田ノ浦遺跡の発掘調査を始めました。海底ボーリングの一部許可もこの日下され、中電は6月20日から調査開始、来年6月30日までと広報しています。・・・約2年の予定というこの詳細調査、2年どころか永遠に終わらせんぞ! というのが祝島をはじめとする反対派の意気込みです。 裁判闘争は、「漁業補償」、「共有地」、「宮司・神社地」の3種が進行中。5月26日あった宮司解任についての審尋では、解任理由をいまだにはっきり示そうとしない神社本庁側に、裁判所が、「もう待てない」といったところまで来ました。次回は、「漁業補償」が7月13日、「共有地」が7月21日(広島)、「神社地」が8月24日です。 (山口県幹事・沢村和世)
脱原発へ!中電株主行動の会は、今年も株主提案議案をします。今年は再処理はコスト高になり、再処理後の処分を考えるとすでにふん詰まりの状態です。これ以上原発を建設させれないし、運転を止めていくことしかないことを訴えていきます。 ■第1号議案 利益処分案承認の件 ▼提案の内容 株主提案の第3号議案で原発の使用済み燃料の再処理を行わない、プルサーマル計画は中止することを提案した。
当社が、原発の使用済み核燃料の再処理や、プルサーマル計画推進に加担することは、大きな経営負担と事故のリスクを負うことになります。 また、これを進めるにあたって重要な位置にある、日本原燃、核燃料サイクル機構(核燃)、BNFLのいずれもが事故およびデータ捏造などの深刻な問題を起こしてきました。特に核燃は「もんじゅ」のナトリウム漏れ事故で露呈した無責任体質から抜け出せていません。このことは鳥取県湯梨浜町かたも方面地区にウラン残土を放置し撤去しないということに端的に表れています。一般株主や消費者は核燃料サイクル推進路線離脱による多額の費用や投資をやめていくことを望んでいます。 さらには、原爆投下により当社社員も含め多くの犠牲者を出した広島・長崎の被爆者の救済と、また、原爆と原発を問わず、すべての放射能の被害者に対する救済をし、これまで原発を推進してきた当社の責任を果たすことにします。 ■第2号議案 定款一部変更の件(1) ▼提案の議案 定款に第7章を追加する。 2 運転中の原子力発電所は今後10年までに廃止していく。 3 新規の原子力発電所は計画しない。計画中のものは凍結する。 4 原子力発電所の運転により発生した放射性廃棄物の保管、管理事業を行う。 5 自然・再生可能・循環型エネルギーの利用の電気事業を行う。 ▼提案の理由 島根1号機は運転以来30年を経過し、既に耐用年数を超えています。しかし、さらに40年ないし60年への長期運転をしようとしています。トラブル、事故をくり返しての運転は破局的な重大事故が予見されます。 世界の趨勢は脱原発の流れにあり、電力自由化を控え、1基5000億円もの膨大な建設費用と、取り返しのできない放射能汚染が生じる原発は中止をし、それに伴う廃棄物の保管管理を行います。 また、23年にもなる上関原発建設計画は町民の心を二分し、地域コミュニティを崩壊状態に陥れています。漁業補償、土地問題では裁判に訴えられ、自然環境を破壊してまでの建設計画の強引さは目にあまるものがあります。 そういう中での工事への詳細調査を強行したことは、企業の社会的責任を果たすことと全く反対な企業活動を行っていることにほかなりません。経営理念を果たすには環境に負荷をかけないエネルギー事業を行っていくことにします。 ■第3号議案 定款一部変更の件(2) ▼提案の内容 定款に第8章を追加する。 2 再処理によって取り出されたプルトニウムなどを利用したM0X燃料の使用は行わず、プルサーマル計画は中止とする。 ▼提案の理由 国の原子力利用長期計画の策定では再処理しない方が費用は安いという試算結果もでてきています。再処理による後始末の費用が19兆円にもなる電事連の試算があり、今後使用済み燃料の後始末には30兆円は超えるともいわれており、コストに大きな影響を与えてくるのは確かになりました。再処理を行うことは得策ではないと考えます。 さらに再処理で抽出されるプルトニウムは核兵器の材料になりうるもので、核拡散上このましいものではありません。 また、再処理によりでてきたプルトニウムはプルサーマル計画で、2010年までに島根原発で実施計画をとっています。ところが、プルトニウムを混ぜたMOX燃料を使う危険性は高く、経済性はないといわれています。この際断念し、すでに発生した使用済み核燃料については、再処理せずに保管処理することにします。 いずれにしてもやっかいなプルトニウム利用はすべきでなく原発を止めていくしかありません。 ■第4号議案 定款一部変更の件(3) ▼提案の内容 定款に第9章を追加する。 ▼提案の理由 新潟県中越地震、スマトラ沖地震、そして福岡沖地震と大きな地震が頻発し、日本全国どこでも地震が起きる可能性があるといわれています。東海・南海地震の発生が迫る浜岡原発では、中部電力が自ら耐震補強工事を行うと表明するに至りました。 島根原発もすぐ目の前に活断層が存在し、当社の「耐震安全性は確保される」との結論に対して多くの研究者から異論が出され、1,2号機の運転差し止め裁判でも指摘されています。真実の姿が不明の状態で1,2号機の運転が継続され、3号機の耐震設計がなされています。このような状態では、島根原発の耐震安全性はなんら保障されず、地域住民の安全な生活を脅かし、当社の利益を損ねることになりかねません。 当社の命運を賭け、学識経験者、ならびに消費者代表を交えての公開の検討委員会を設置し、耐震安全性の再検討をするとともに、原発震災を未然に防ぐこと、万が一の原発震災時の対応を検討することにします。 ■第5号議案 定款一部変更の件(4) ▼提案の内容 当社の定款、第4章 取締役および取締役会 第19条(選任)に次の内容を2として追加し、以下現行の定款19条の2、3を、3、4とする。 (選任) 第19条 2 社外取締役の選任については、本会社の実施する事業について許可・認可などの権限を持つ関係にある者、およびその者との親族・姻族関係などの身分関係にある者は選任しないものとする。 ▼提案の理由 社外取締役は、社外にある者が会社の行う事業について、株主やお客様の立場に立って公正、公平な視点から事業運営に当たるために置かれるものです。 そのため昨今では、多くの企業で社外取締役を置き、時代の要請に応える努力が行われています。 しかし、会社の行う事業について許可や認可の権限を持つ者、その者との親族や姻族関係にある者が社外取締役に選ばれると、本来の社外取締役の存在意義は無くなってしまいます。 当社は、「最大限の努力」をして、山口県上関町に原子力発電所の建設をする計画を行っているとしています。 しかし当社の社外取締役は、上関原発の建設についての一方の当事者である山口県民を代表する県知事と姻戚関係にある者が選任されています。このような事では、県民や世論の意思を反映させてその業務を行う事は、必然的に困難になる可能性があります。よって定款に、このような関係にある社外取締役は選任しないことを明確にします。 【本の紹介】 原発はごめんだヒロシマ市民の会の木原省治さんが被曝60周年に書き下ろした渾身の本です。自叙伝的なかにもヒロシマが抱える被爆から原発をみすえての、百年後も"希望のヒロシマ"であろうと呼びかけます。 木原省治のコラム −4かけ− 5月11日、中国電力は2005年3月期連結決算を発表した。売上高1兆117億9800万円、当期利益も470億円でこれまでの最高益を記録したという。 その原因について、白倉茂生社長は「昨年夏の猛暑と、景気の回復」が理由だとし、決算の内容については「あまりにも良すぎた」と発言し、胸を張った。 発表会見の場で、記者から 「JRの脱線事故について、同じ公益事業を営む者としてどう受け止めているか」との質問が出た。この質問に対して社長は、JRの安全に対する姿勢の問題だと指摘した上で、「人間は過ちを犯す動物という前提で対策を考えないといけないと考えており、私は、安全に対しては"4かけ"が必要と日頃から申し上げている。@将来の危険を予知する「先がけ」A安全のために必要なものには金をかける「金かけ」B人材育成・技術継承に時間をかける「時間かけ」C安全に対する取り組み姿勢の「心がけ」、の4つである。これらの安全に対する取り組みは、我々の使命であり責任でもある」と答えた。 安全に対する取り組みとしては、とても立派な言葉である。この「先がけ」「金かけ」「時間かけ」「心がけ」、という"4かけ"の言葉を原発建設に当てはめて考えてみた。 「先がけ」=原発からの使用済み核燃料や放射性廃棄物の危険性や処理処分の困難性については、当然に予知できるものだから、「先がけ」の気持ちがあるのなら、原発建設は断念すべきではなかろうか。 「金かけ」=原発建設には、まさに湯水のごとく金を使う。「飲ませ食わせ」はもとより、匿名の寄付、協力金という名の金のばらまきが行われている。当期利益470億円の最高益といっても、上関原発は2基合わせて8000億円かかると言われている。 「時間かけ」=上関に原発建設問題が浮上して20年余が経過した。地元を中心に強い反対運動が取り組まれ、いまだに建設もメドが立たないにも関わらず、いたずらに時間だけが経過していく。普通の企業ならとっくに諦めているところである。 「心がけ」=中国電力にとって原発が無用な物であり、将来大きな負担になるであろうことは、十分に承知していながら取り組み姿勢は変えないという心がけ。嘘っぽい理屈や体質はJRとも共通のものを感じる。 僕は白倉社長の"4かけ"発言から、こんなことを考えてしまった。 それにしてもJRの事故は、組織的な災害と言えるのではなかろうか。元3公社というところへ勤めていた者としては、その点がよく分かってくる。独占事業として競争も無かった中国電力にも同じ体質を感じてしまう。 僕もJRを使って通勤しているが、広島駅でのたった3分間の停車時間に、違う方向からやってくる二つの電車の客を乗せるという、待ち合わせをやっている。まさに曲芸技である。だから、ほとんど毎日、電車は遅れる。時間通りに出発したのは、5月2日の連休の合間の日だけだったような気がするが。 《文・木原省治》
【編集後記】 5月29日日曜日、上関長島周辺のスナメリウオッチングと祝島びわ狩りを楽しんだ。快晴のべた凪状態の原発予定地沖の海域にでました。スナメリが10頭2グループで海面にでたり、潜ったり、初めてのスナメリを見れた興奮で参加者17名はその泳ぎに見とれてしまった。祝島のびわもおいしかった。80%の自然海岸がのこり、美しい風景が展開するこの地を原発で台無しにさせてはならないとの思いを強くする1日だった(み) |